電子工作初心者がジャンパーピンで回路作成

 5. 発光色の異なるLEDの順電流と順電圧の測定実験をした

LEDの基礎知識学習

LEDとは”Light Emitting Diode (発光ダイオード)の略。「一方向に電圧を加えたときに発光する半導体素子」。 発光色に赤、橙、黄、緑、黄緑、青、白、電球色、紫など多数ある(初めて知った)。大きさ/形は直径3mm、4.8mm、5mm、8mmなど、砲弾型、丸型、角型など。

LEDを点灯させるには:
・長い方の脚(アノード)を電源の(+)側に繋ぐ ・・・順方向、順電流
・LEDに直列に抵抗を入れる(電流を調節・制限)・・電流制限抵抗
・ある値以上の電圧が必要・・・・・・・・・・・・順電圧(Vf)
・ある値以上の電流は流さない・・・・順電流 最大定格値(If max)

水魚堂のエディタ”BSch3V”で 回路図

”なんとなく回路がわかったら、回路図を書いてみましょう。 見てわかろうとするより何でもいいからやってみる、その前に、思いつきを回路図にする”とありました(「始める電子回路」)。回路図ソフト”BSch3V”で初めて回路図を描いた。簡単なLED点灯回路であったからかとても使いやすかった。下図は”ペイント”で加工したもの。右図はジャンパーピンボードでの実体図。

05 kairozu05 jpb

電流制限抵抗をLEDの前後どちらに入れたらよいか?どちらでもいいらしい。ただ、何かの拍子にLEDのカソード側(脚の短いほう)がグラウンドにタッチして過剰な電流が流れる危険を考えれば、電源-抵抗-LEDの順がベターらしい

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目的

ジャンパーピンボードの回路基板材としての可能性を3. ジャンパーピンは新しい回路基板材になれるか?で示した。ここでは、ジャンパーピンボードがプロタイピング(回路を様々な観点から検証)時にも有効かどうかを検討する。LED点灯回路にテスターを接続し、4種の異なるLEDを挿し換えた時の電流を計測した。順電圧や電流制限抵抗などLED基本特性、回路図エディターBSch3Vについても学習する。


材料と方法

①発光色が赤、白、青、黄のLED4種(5mm砲弾型。~25円/個)は秋月電子から購入。各LEDは2本の脚が同じ長さになるようにカットし、順次差換えて実験を行った。LEDの点灯に必要な順電圧(Vf)、許容される最大電流(If max)とLEDを破損せず耐えられる逆電圧(Vr) は発光色/メーカーにより異なる。秋月電子サイトからの抜粋を一覧表とした。

LED定格・型番一覧
Vf at 20mAIf(max)Vr型番
  2.1V50mA5VOSR7CA5111A
  3.4V30mA5VOSPW5111B-QR
  3.1V25mA5VOSUB5111A
  2.1V50mA5VOSYL5111A-TU

②電流制限用抵抗は1/4Wカーボン抵抗の330Ω(秋月電子)。
③ジャンパーピンボードと電源は前頁( 3.新しい回路基板材?LED点灯回路)と同じ。すなわち、ジャンパーピン3個の接着面の”バリ”をやすりで平らにして接着剤でくっつけ、プラスチック小片に、さらに小木片に保定した。抵抗は縦に挿入。電源(+)-抵抗-LED-電源(-)の順に接続。
④電圧測定はアナログテスター"CUSTOM CX-140"(カスタム社製)を使用。赤・黒のリード棒をワニ口クリップに変え、各々抵抗の両脚を挟んで測定した。
⑤回路図は水魚堂の回路図エディタ”BSch3V”を、電流などの計算と作図は"Apache OpenOffice 表計算(Calc)"を使った。これらはフリーソフト。

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結果と考察

電源として1.5V単3電池3個を使った。電圧は4.5Vとなるはずだが、だいぶ使った電池だったのでテスターで実測すると4Vであった。電流制限抵抗はいくつかのサイトで見た330Ω(1/4W)とした。LEDの順電圧を約2Vとすると抵抗にも約2Vかかるから(上回路図参照)、流れる電流は約6mA(2V÷0.33kΩ)。最大定格値以下だからLED破損の心配はなし。 また、抵抗の消費電力(W)は”抵抗にかかる電圧(V) x 抵抗に流れる電流(A)”だから、2Vx0.006A = 0.012W。充分に定格(1/4W)以内なのでOK。

05 tester   テスターを抵抗に並列につないで"抵抗にかかる電圧"を測定し、各値を次式で算出した。

抵抗にかかる電圧(V) = テスターでの実測値
LEDにかかる電圧(V) = 電源電圧(4V) - 抵抗にかかる電圧(V)
  回路に流れる電流(mA) = 抵抗にかかる電圧(V) ÷ 抵抗値(0.33kΩ)
  LEDの消費電力(mW) = LEDにかかる電圧(V) x LEDに流れる電流(mA)

電源電圧4V・電流制限抵抗330Ωで発光させた異なる4色のLEDは明るく輝き、直視できないほどだった。このとき、抵抗にかかった実測電圧は赤/黄LEDが2.4V/2.2V、白/青は1.2V。だから、LEDにかかる電圧は赤/黄が1.6V/1.8V、白/青は2.8Vだった。計算から求めた回路電流値は赤/黄が7.3mA/6.7mA、白/青は3.6mAだった。なるほど、発光色によって光らせるのに必要な電圧と流れる電流量が異なるのだ。白/青LEDを光らせるにはより高い電圧が必要なのだ。今までは”LED”ひとくくりで考えていたが、そうではなかった。得られた順電圧の値は定格表のよりもやや小さいが、測定時の電流値(3.6-7.3mA)が定格の標準電流(20mA)よりも小さいことを考慮すると、よく合致した値が得られたと言える(ホッとした)。

     
抵抗電圧
実測
LED順電圧 (Vf)順電流 (If)LED消費電力
計算定格表(20mA)計算定格表計算定格表
2.4V1.6V1.8-2.6V7.3mA50mA12mW130mW
1.2V2.8V2.8-4.0V3.6mA30mA10mW120mW
1.2V2.8V3.0-3.8V3.6mA30mA10mW108mW
2.2V1.8V1.8-2.6V6.7mA50mA12mW130mW

一方、消費電力は定格の1/10程度であり、手で触っても発熱はほとんど感じられなかった。しかし、密閉空間や高い周辺温度などで放熱が不十分だと、消費電力が定格内であってもLEDの温度が上昇して寿命短縮とか破損に至る場合もあるとのこと。LEDは電球のようには熱くならないと思い込んでいたが、条件次第なのだ。

ジャンパーピンボードもブレッドボード同様、内部の金属で部品を保定・電気接続する。部品は種類やメーカーなどの違いでその脚の太さが異なることがあるので、太い部品の後細いものを挿すと金属との間に隙間ができて接触不良を起こす可能性がある。今回、LEDと抵抗以外にもいくつかの部品を試した際に経験した。その可能性があるときは、ピン孔に短い銅線などを挿入して固定すれば問題はないが、注意しておく必要がある。使われている金属は真鍮だから、低い弾性は仕方ない。 ジャンパーピンボードの短所かもしれない。メーカーの技術屋さん、何かいい金属で作ってくれませんか?

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次頁ではCdSを使ってLEDの電流値/明るさの関係を調べます。

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